世界は静かに壊れゆく

常に現場で働く者の立場に立って物事を考える、
それは大き過ぎる組織からすれば邪魔以外の何ものでもないんだろうか。
課長の陰謀とも思える副課長以下数名の上司が異動していった・・・。
通常ありえない人数の多さに呆然とした。
中でも仕事と、
何より働く者達の事を一番に考えてくれていた上司の扱いの悪さには憤慨した。
最後に挨拶に来た上司に「今まで有難う御座いました」と言うと、
「それは俺の台詞だ。
お前等おかげでどれだけ助けられたか、今まで本当に有難うな。
これからも大変だろうけど頑張れよ。」
そう言って握手した時は本当に泣きそうになった。
会話中時々力の篭もるデカイ手に、上辺だけじゃない本物の握手を感じた。
俺の人生で数少ない尊敬できる人だったのにな・・・、
異動先でも頑張って欲しい。
しかし、この先ウチは大丈夫なんだろうか・・・激しく不安だ。